今話題の湯シャンを知っているでしょうか。毎日洗髪をしているのに頭皮のトラブルに悩まされている方は少なくありません。ここでは湯シャンの特徴や重要性について詳しく説明していきます。シャンプーをしても汚れが落ちないという方は、洗い方に問題があると考えてください。頭皮環境を健全にするためにも、ぜひ湯シャンをおすすめします。
湯シャンとは?
薄毛は洗髪の仕方に問題があって発生するケースが少なくありません。そこでおすすめしたいのが湯シャンであり、その名のとおり
お湯だけで洗髪する方法です。シャンプーは洗浄力が優れていますが、必要な皮脂まで落としてしまうケースが少なくありません。皮脂が減少すると頭皮が乾燥し、バリア機能を低下させるデメリットがあります。またシャンプーが合わないと抜け毛を進行させることがありますが、
お湯で洗髪する場合は頭皮へのダメージがありません。
湯シャンの効果とは?薄毛対策に良い?
(1)抜け毛が減る
湯シャンをしたら抜け毛が減ったという声は少なくありません。頭皮に不要な成分を与える心配がなく、ダメージを与えないゆえに地肌・毛根が元気になるのです。さらに栄養素が効率よく毛根に到達するようになり、抜け毛が減少してヘアサイクルが正常になります。抜け毛が増えた状態が続いていると、生えてくるペースが追いつかなくなります。髪を増やすためには、毎日の抜け毛の量に対して、生えてくる毛の量を増やす必要があるのです。
(2)頭皮への刺激が少ない
シャンプーによる洗髪は地肌に少なからず刺激を与えます。頑固な皮脂や角質を除去するためには、相応の洗浄力が必要になるためです。湯シャンが注目されている原因には、頭皮への刺激が弱いことがあります。敏感肌や乾燥肌の方でも頭皮へのダメージを気にすることなく洗髪ができるわけです。最初は汚れがしっかりと落ちていないような不快感を覚えるかもしれませんが、次第に地肌が安定してきます。
結果的にかゆみ・炎症を解消することにつながるわけです。
(3)頭皮のベタつきを抑制
頭皮がベタベタしている状態は非常に気持ち悪いものです。湯シャンをすると頭皮のベタつきが促進されると考えている方が多いですが、次第に皮脂分泌は安定していきます。洗浄力の高いシャンプーの使用経験がある方は、洗髪直後はすっきりするけど、少し時間が経過すると大量に皮脂が出てきたと感じたことがあるでしょう。これは頭皮が必要な皮脂を補うために、過剰に皮脂分泌を促進するためです。お湯だけで洗髪をすると、
皮脂分泌が適切になるので頭皮・髪質をよくしてくれます。
湯シャンはこんな人におすすめ
(1)洗髪が多い人
汗をかくと臭ってしまうので、一日に何度も洗髪をするという方は少なくありません。しかし洗髪が多くなるほど頭皮に刺激を与えますし、頭皮の乾燥やキューティクルの損傷などの原因となります。そこで洗髪回数が多い人には、地肌に優しい湯シャンをおすすめします。お湯で洗髪すれば
頭皮に刺激を与えませんし、必要な皮脂を残すことが可能です。皮脂はバリア機能を形成し、紫外線や乾燥から頭皮を守ってくれます。皮脂分泌やヘアサイクルを正常化するためにも湯シャンは最適です。
(2)乾燥肌の人
頭皮が乾燥している方はシャンプー洗髪をすると、さらに地肌を敏感にしてしまう可能性があります。敏感肌になった頭皮は抜け毛を増やす原因となるため、乾燥肌の方は湯シャンを実践してみましょう。皮脂を適量に残しつつ、汗やほこりを除去することができます。頭皮は何もしなくても汚れるので、
一日に一回は洗髪をしておく必要があるでしょう。洗髪回数が数日に一回程度だと、皮脂が過剰になって毛穴を詰まらせてしまう可能性があります。
(3)シャンプーに時間をかけたくない人
忙しくて時間をかけてシャンプーできないという人は多いでしょう。シャンプー洗髪は泡立てるのに時間がかかる、綺麗になるまですすぐのが面倒、といった方には湯シャンが最適です。シャンプー剤を使用しないので、頭皮に刺激となる成分が残ることがありません。しっかりとすすいでいるつもりでも、成分が残っているケースは多いのです。おでこや首筋にブツブツが発生している方は、シャンプー剤が残っている可能性があります。乱れた頭皮環境を改善させるためにも、湯シャンを試してみる価値があります。
正しい湯シャン方法
(1)ブラッシング
湯シャンをする前に実践してほしいのがブラッシングです。お湯だけで汚れを除去できると思うかもしれませんが、意外と残ってしまうのです。事前にブラッシングをして髪の縮れを解消しておけば、スムーズに洗髪することができます。髪が縮れていると洗髪をするときに、髪に指が引っかかってしまう可能性があります。このとき髪が抜けてしまうことがあるので、ブラッシングをしてストレートにしておきましょう。何よりブラッシングをすることにより、湯シャン自体の洗浄力も高くなります。
(2)事前に汗をかく
洗髪をする場所としてベストなのは浴室で、頭皮が湯気で蒸れることで汚れを落としやすくなるためです。湯船に20分程度浸かることで毛穴が開きますし、皮脂が柔らかくなって落としやすくなります。湯船に浸かるときにシャンプーキャップを着用すれば、さらに効率よい発汗が期待できるでしょう。
汗には老廃物も含まれており、排出させることで地肌を元気にできます。発汗することは最大のデトックスとなり、頭皮環境を健全に導くために役立つでしょう。
(3)指の腹でやさしく洗う
湯シャンをするとき爪を立てるのは絶対に避けてください。頭皮に傷をつけることで敏感肌に変えてしまう可能性があります。爪を立てると汚れが落ちるような気がしますが、洗浄力はまったく変わりません。指の腹を使って念入りに洗っていくのが好ましく、
湯温は33~35度くらいがよいでしょう。シャンプーを使用しないので、汚れを落とすには時間がかかります。
3~5分ほどかけて頭皮をマッサージする感覚で洗っていきましょう。それにより頭皮の血行がよくなり、毛母細胞を元気にすることにつながります。
(4)タオルドライ
洗髪後に髪が濡れたままの状態にしておくと、
雑菌が繁殖するのでよくありません。タオルドライをする必要がありますが、ゴシゴシと擦ると抜け毛の原因になるので注意が必要です。タオルを押し当てるようにするだけで、大まかな水分を除去できます。タオルは何日も使っているとニオイが発生しますので、毎日交換するのが好ましいです。雑菌が増えるとニオイの原因になりますし、薄毛を促進させるので注意する必要があります。間違った頭皮ケアが薄毛を引き起こしているケースは少なくないのです。
(5)ドライヤー
タオルドライをしたあとは、一気にドライヤーの温風で乾燥させたくなるでしょう。しかし温風は髪のキューティクルを損傷させる原因となるので、
冷風で乾燥させるようにしてください。タオルドライである程度水分を拭き取っておけば、冷風だけでも乾燥させられます。冷風は頭皮の刺激・乾燥の原因になりませんし、キューティクルを保護するためにも役立ちます。ツヤのある美髪を維持するためにも、髪を乾燥させるときは焦らずに正しい方法で行うことが大切です。
湯シャンをする際に注意すること
(1)湯シャン効果をすぐに求めない
初めて湯シャンをした方は、頭皮のベタつきが取れなくて不快感を覚えるかもしれません。そもそもシャンプーで洗髪をすると、皮脂分泌が増える仕組みになっているのです。湯シャンを継続すると少しずつ皮脂分泌が落ち着いていきますが、すぐに効果を実感できるわけではありません。
概ね数ヶ月~半年くらいはかかりますので、地道にケアするようにします。頭皮改善には時間がかかるもので、これは仕方のないことです。発毛剤の実感に半年以上かかることからも、頭皮改善には時間がかかることがわかります。
(2)スタイリング剤を使った日はNG
頭皮を健全にしてくれる湯シャンですが、決して万能ではありません。
例えばスタイリング剤を使用した日は、しっかりとシャンプー洗髪をしてください。ほこりや皮脂などは湯シャンで除去できますが、ワックスやジェルなどのスタイリング剤は簡単には落とせません。メイクをしたときにお湯だけで洗顔しても、メイク汚れを落とすことができないのと同じです。皮脂には頭皮を守るための役割がありますが、スタイリング剤に含まれる化学物質を地肌に残すメリットはありません。
湯シャンがおすすめできない人
(1)スタイリング剤をよく使う人
毎日のようにスタイリング剤を使用している方は、湯シャンだけで汚れを落とすことはできません。整髪料は汗や水に強い性質があるので、お湯だけで洗髪してもベタベタが残ってしまうのです。ベタベタには化学成分が含まれており、抜け毛の原因にもなるので注意してください。スタイリング剤を除去せずに眠ってしまう習慣がある方は、将来薄毛になりやすいです。しっかりとシャンプー洗髪をして汚れを除去しましょう。
シャンプー洗髪前にする湯シャンは、シャンプーの洗浄力を高めるメリットがあります。
(2)オイリー肌の人
頭皮がオイリーな人は湯シャンだけでは皮脂を十分に落とすことができません。皮脂は頭皮を乾燥や紫外線から守ってくれるものですが、過剰に分泌されると毛穴を詰まらせます。
毛穴に詰まった皮脂は固まってロウソクのようになり、こうなるとシャンプー洗髪でも落とすのが難しいです。
皮脂は硬くなる前に除去する必要があるので、オイリー肌の人はシャンプー洗髪を基本にします。シャンプー洗髪だけだとパサつきが気になるという人は、コンディショナーを使用して潤いを与えましょう。
(3)頭皮が汚れやすい人
一日中ヘルメットや帽子を被っていると、頭皮が汗や皮脂でベタベタになります。汚れが蓄積すると毛穴に侵入してしまい、抜け毛を増やしてしまいます。頭皮にかゆみを感じる場合は、頭皮が汚れていると考えてください。頭皮が汚れやすいと自覚している方は、湯シャンによる洗髪だけでは不十分です。ブラッシングをして大まかに汚れを落とし、それからシャンプーで洗髪をします。汚れがひどい場合はクレンジングとシャンプーを併用すると、毛穴の内部まですっきりと綺麗にできます。
結局シャンプーより湯シャンの方が良いの?
テレビや雑誌で湯シャンが注目されていますが、必ずしも湯シャンのほうが優れているわけではありません。頭皮状態に合わせてシャンプー洗髪と使い分けるのが好ましいため、まずは
自身の頭皮環境を見極めてください。そもそもシャンプーが頭皮に悪いと言われる理由は、界面活性剤が配合されているからです。特に安価なシャンプーは頭皮によくない成分が含まれています。アミノ酸系など地肌にダメージを与えないシャンプーならば、育毛を妨げることはありません。
正しいシャンプー方法
(1)ブラッシング
シャンプーで洗髪する前にも、ブラッシングは行っておきましょう。ブラッシングをしてから洗髪すると、泡立ちが非常によくなるという声が多いです。汚れが多いほど泡立ちは悪くなり、シャンプー本来の洗浄力を発揮できなくなります。ブラッシングは洗浄力をアップさせ、さらに髪への負担を軽減するためにも役立ちます。ブラッシングをしないと髪が縮れた状態になり、手に絡まってしまうのです。これにより抜け毛が増えてしまい、少しずつ薄毛になっていくので注意が必要です。
(2)予洗い
毎日シャンプーをしているのに、フケやかゆみが発生するという方は少なくありません。こうした場合はシャンプー前に予洗いをして汚れを大まかに落とすケアがおすすめです。皮脂分泌が多いほどシャンプーの泡立ちは軽減してしまいます。じっくりと予洗いをすることで、
80%くらいの汚れを除去できます。予洗いをしてからシャンプーで洗髪をすると、その泡立ちに驚くはずです。予洗いをするときは頭皮をよく動かし、血行を促進するイメージでマッサージしてあげましょう。
(3)手のひらで泡立てる
シャンプーをするとき、頭皮にシャンプー剤をかけてから洗髪するという方が多いです。確かにこの方法は楽ではありますが、髪にダメージを与えるのでよくありません。また泡立ちが悪くなってしまうので、手のひらでよく泡立ててから髪につけるようにします。シャンプーの泡立ちと洗浄力は比例しますので、少しでも泡立ちがよくなるように工夫する必要があるわけです。またシャンプー剤を節約して少量にすると本来の効果を発揮できませんので、目安量の使用を心がけるようにします。
(4)指の腹でやさしく洗う
シャンプーをするときは急ぐのは厳禁で、これは頭皮や髪に刺激を与えてしまうからです。洗顔にもひげ剃りにも言えることですが、急ぐほど肌によくありません。正しい洗髪方法は指の腹を使って、優しく洗浄をしていくことです。優しく洗っていては汚れが落ちないと思うかもしれませんが、そもそもシャンプー剤は優しく洗浄しても汚れを除去できるように作られています。爪を立てると頭皮を傷めて薄毛を促進させるので、くれぐれも頭皮を引っかかないようにする必要があります。
(5)念入りに洗い流す
シャンプーの洗い残しがあると、雑菌繁殖やニオイの原因になるので注意してください。ぬめりを感じる状態は汚れを完全に除去できていない証拠です。おでこや首筋、耳元などが荒れてしまう方は、よく洗浄できていない可能性があります。頭皮トラブルを防ぐためにも、十分すぎるほど洗い流すようにします。完全に汚れが落ちたと実感してから、
さらに1~2分洗うようにすれば完璧です。髪のボリュームが多い人ほど洗い残しが発生しやすいので、より念入りに洗うように意識しましょう。
(6)ドライヤー
ドライヤーは短時間で髪を乾燥させられる便利なアイテムですが、すべてドライヤーで乾燥させるのは得策ではありません。まずはタオルドライで大体の水分を拭き取ってから、冷風を使用して乾燥させていきます。温風乾燥は頭皮に刺激を与えて敏感肌を招いてしまうケースがあるので、冷風で乾燥させるようにします。
髪は80%くらい乾燥させれば問題なく、あとは自然乾燥に任せてください。ドライヤーを使用せずにすべて自然乾燥をさせる方法は、雑菌の繁殖を促進させるので避けましょう。
まとめ
頭皮に優しい洗髪方法である湯シャンは、適度な皮脂を残して地肌を守るために役立ちます。最初のころはベタつきが気になって物足りないかもしれませんが、
次第に皮脂分泌が適切に変化していきます。シャンプー洗髪をすると頭皮が荒れてしまう人、皮脂分泌がもともと少ない人などは、湯シャンをしたほうが頭皮のためによいです。湯シャンならシャンプー洗髪のように洗い残しの心配がないですし、洗髪頻度が多い人でも頭皮に刺激を与える心配がありません。